小児科医会について

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ごあいさつ

兵庫県小児科医会設立40周年に寄せて

兵庫県小児科医会会長
藤田 位

兵庫県小児科医会は今年創立40周年を迎えました。この40年間にわたり、会員皆様のご尽力とご協力によって、地域の子どもたちの健康と幸福を支えてこられたことに感謝申し上げます。この記念すべき節目に当たり一言ご挨拶申し上げます。

令和5年4月に子ども家庭庁が設立され、これからいよいよ「こどもまんなか社会」が到来いたします。今後の小児医療のkeywordとなるのが、bio-psycho-social well-beingとCommunity Pediatricsです。

bio-psycho-social well-being つまり「身体的に、精神的に、そして社会的に、すべての権利が守られ将来にわたって幸福であること」を小児科医はすべての子どもたちに保証しなければなりません。日本小児科医会が認定している地域総合小児医療認定医は、「こどもまんなか社会」を作り上げるために多職種(行政・学校・幼稚園・保育所等)と協働することを求められており、また後進の育成、地域小児医療の推進においてもその中核になることが期待されています。日本小児科医会はすべての小児科医に地域総合小児医療認定医になって欲しいと考えています。bio-psycho-social well-beingを子どもに保証することが地域総合小児医療認定医の真の目的だからです。

小児科医が子どもたちにbio-psycho-social well-beingであることを保証するためには、病医院内にとどまらずアウトリーチすることが求められ、そのためには常に小児在宅医療、移行期医療、新生児医療、保健医療福祉の連携、小児救急、思春期医学、災害医療等の最新の知識や技術を習得することは欠かせません。すなわち新しいCommunity Pediatricsを学び、実践することが小児科医に求められる時代になったということです。

この40周年を節に、兵庫県小児科医会は会員の一層の団結と協力を深め、より高度な医療の提供を追求していきたいと考えています。そして子どもたちとその家族にとって頼りになる存在であり続けるために、知識の共有や情報交換の場を大切にし、お互いの成長を支え合うことを県民の皆様にお約束します。

最後になりますが、兵庫県小児科医会の40周年を支えていただいてきた会員の皆様、関係者の皆様にもう一度心から感謝申し上げます。これからも皆様と共に、子どもたちの健康と笑顔を守っていくために、一丸となって取り組んでまいりましょう。

2023年7月